10月10日(土)から11日(日)の1泊2日にわたり、フジモト★未来ラボ(旧・富士市立大淵第二小学校)にて「防災サバイバルキャンプ」を開催いたしました。富士市内外から小学4年生~中学1年生までの15名の子どもたちが参加し、学校の体育館というリアルな環境で避難所生活を体験しました。
■ 企画の背景と「3つのこだわり」
「防災」という言葉には様々な定義やアプローチがありますが、私たちが最も大切にしたいのは、「一人でも多くの子どもが生き残る術を学ぶ機会を提供する」という極めてシンプルな想いです。 知識としての防災論にとどまらず、実践的な生きる力を身につけてもらうため、本プログラムでは以下の3点にこだわりました。
- 実際の指定避難所になり得る場所(体育館)で行う
- 防災トイレを実際に使う(セットから片付けまで)
- ルールやタイムスケジュールは子どもたち自身が決める
■ 「いざという時」のリアルを知る
今回の大きな挑戦の一つが「防災トイレ」の実践です。 ご家庭や職場に備蓄していても、実際に使ったことがある方は少ないのではないでしょうか。設置の手間、水が流れない状態での排泄の難しさ、そして一度詰まらせてしまった時の悲惨さ。これらを体験として知っておくことが、発災時には非常に重要になります。
最初は戸惑うかと思いきや、子どもたちの順応力には驚かされました。躊躇する大人を尻目に次々と使いこなし、さらには自主的に「使い方」のポスターを手作りしてトイレに貼り出していました(凝固剤が「ぎょうかざい」と平仮名で書かれていたところに、子どもらしさと頼もしさを感じました)。


■ 不便な環境から生まれる「自考・実践」
水道が使えない「断水」を想定し、水場を100m先の場所に設定したところ、子どもたちは体育館のホワイトボードを使って自主的に「水汲み当番表」を作成していました。重いポリタンクを運ぶ途中で落として割ってしまうハプニングもありましたが、それもまた「どうすれば安全に運べるか」を考える生きた学びとなりました。 食事は炊飯器を使わないラップクッキングに挑戦し、限られた水と熱源で温かい食事を作る知恵を学びました。
■ 限界の環境で見せた、子どもたちの「遊ぶ力」 夜は体育館の床に段ボールとブルーシートだけを敷いての就寝。10月の大淵の夜の冷え込みは厳しく、大人スタッフは寒さに苦労しましたが、子どもたちはこの非日常的な環境を前向きに受け入れ、逞しく眠りについていました。


どんなに過酷で制限された環境下でも、自分たちでルールを決め、遊びを見つけて楽しむ子どもたちの姿を目の当たりにし、私がかつてお世話になった倉本聰先生の「創るとは遊ぶということ」という言葉の真髄を、現場で深く体感する2日間となりました。
1泊2日という短い時間でしたが、生き抜くスキルを学ぶとともに、お風呂に入れること、ふかふかの布団で眠れること、温かいご飯が食べられることといった「日常の当たり前」のありがたさを、少しでも感じ取ってくれていたら嬉しく思います。 また、今もなお不自由な生活を余儀なくされている世界中の被災地の一日も早い復興を祈ると共に、現場で尽力されている多くの方々に心より敬意を表します。
■ 御礼
本キャンプの実施にあたり、企画段階から多大なるご協力をいただきました「FUJI災防’s」の皆様、「富士女性災害支援ネット」の皆様、そして富士市危機管理室の太田様に、心より感謝申し上げます。
※本活動は、令和8年度「子どもゆめ基金」を活用して実施いたしました。


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